スタッフの石田です。 今週もPanorama Storeの商品紹介。
ひっそりと秋を始めております。
ので最近出した2着を紹介していきます。
83年に創立されたイタリアのデザイナーズブランド"MOSCHINO"。
そのディフュージョンラインとして生まれた"MOSCHINO Jeans"のGジャン。
80年代後半の1着。税込22000円です。
短くて丸っこい、この年代のヨーロッパらしいと言えるトラッカージャケット。
後見頃のヨークに刺繍。
モスキーノにしては大人しいデザインだな。そんな印象を確かに受けました。
でも僕にはこれがただ刺繍が施されたトラッカージャケットには思えない。
倉庫やトンネル、野外でダンスミュージックを流し、夜通し踊り狂う。
80年代後半のイギリス。
当時の政権による経済格差の犠牲になった若者たちの社会への反抗。
それがこの時代のカウンターカルチャー。レイブカルチャーです。
泥まみれの野外パーティーからクラブへと場所を移していったのが90年代頃。
今の僕らと同じように、
週末は洒落込んで、夜の街に繰り出していったのが容易に想像できる。
ポップで風刺的。ユニークで装飾的。
そんな"MOSCHINO"の洋服はこのムーブメントに欠かせないブランドでした。
だから僕にとって "MOSCHINO" はラグジュアリーブランドでありクラブウェア。
イギリスのアンダーグラウンドを通ってその空気を色濃く纏っている。
このブランドにしては控えめな、ただ刺繍が施されたデザインでも
僕にはこれがただ刺繍が施されたトラッカージャケットには思えないのです。
続いて、50年代頃のリブシャツ。税込41800円
ボコボコと凹凸のある生地。
グレーと白のボーダー地の上から縦に白のステッチング。
とても変わり種な上にオリジナリティのあるテキスタイルです。
時折、レーヨンなどでも見かけるリブ付きのシャツですが、
レーヨンに比べて、
良い意味で"50年代感"が少なくて、頭でっかちにならずに済みそう。
空気を含んでいるけど50年代の煌びやかさは弱い。
コットンの適度な硬さと素朴さがそうさせているのかな。
クラシックではあるけど、同時に自由も感じている1着です。
秋はジャケットとして、もう少し寒くなったらシャツとしてインナーにと。
強引にではなく、自然に思い浮かびました。
風変わりで物珍しいことが一番の売り文句ではなく、
オシャレがとても捗りそうなヴィンテージなのでオススメです。
石田英二