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8月, 2025の投稿を表示しています

Breeze of Fall

スタッフの石田です。 今日のSharp Objecsは先週から秋物を入荷し始めた、 DIORAMAの商品を紹介していきます。 90年代後半から2000年代頭頃のアイテムに付く紺色のタグの"STUSSY"。 胸に刺繍を足すのをグッと堪えて、左ポケットに小さくピスタグ。 ジッパーチャームにシグネチャーの1つであるシャネルロゴ。 シンプルなピンストライプのトラックジャケットです。税込20000円。 イギリスカルチャーの匂いがほんのり。 世界のストリートシーンを見てきたショーンステューシーのプロダクトだから妙に腑に落ちています。 っていうのは個人的な印象です。 サーフ、スケート、ヒップホップ。文化を体現する、らしいから良い"STUSSY"。 その要素を最小限にデザインした、らしくないから良い"STUSSY"。 このタグがつくものはほとんどが後者だと思います。 静けさの中にある確かなブランドの存在感とアイデンティティ。 正直に言えば"STUSSY"じゃなくても良い。 だから格好良い"STUSSY"です。 70年代頃のラングラー。セミワイドストレート。税込38000円。 ゆったりとした腿周りでそのまま裾まで真っ直ぐ。 Levi'sの501よりやや太さのあるシルエットです。 腿近辺の行きすぎてないダメージに濃淡の程よい色落ち。 主役になりきれないくらいの存在感も気に入っています。 これくらいなら合わせる洋服にもしっかりと目が行きそう。 ワイドパンツがマンネリしている人もいる頃でしょうか。 少なくとも僕はその1人かもしれません。 秋冬のオプションに加えたいヴィンテージデニムです。 発色の良いオレンジ。 潔いほどオレンジな60~70年代頃のフーデッドジャケット。 シャツのように軽いコットン100%とXL相当の大きなサイズ感。 着心地はこんなに軽快なのに、 色合わせには悩まされるほどオレンジ。 デートに着て行くには、 親に止められてしまうくらいオレンジ。 遭難してもすぐに見つけてもらえそうですが、 街では嫌でも視線が集まりそうなくらい、目を引くオレンジ。 僕はこんな派手なヴィンテージが大好きです。 このブログが上がる頃には飛行機に乗っているかな。 2週間ほどアメリカ買付に行ってき...

BROKEN JUNK JAPAN

  先週の土曜日からPanorama StoreにてBROKEN JUNK JAPANのリミテッドストアがスタートしました。 BROKEN JUNK JAPANは僕がちょうど3年前に始めた日本古物の中から面白い物を探し出そうというプロジェクト。 アメリカの古着を20年近く買い続けている自分が、新境地である日本の古物を追求したらどうなるのだろうか?という好奇心と 古い物を見極める古着屋としての審美眼に磨きをかけたい!という思いからスタートしました。 1年半前にStudio VIICONでイベントを行った時に制作した紹介文。 今日のSHARP OBJECTSは日本の古物を少しだけご紹介します。  福岡県 "きじ車"  オリエンタルなカラーリングと造形のユニークさ。 縁結びの郷土玩具です。 大分県 "木でこ" 個人的に凄く気に入っている厄除けの郷土玩具。メキシコの民芸みたい。 豊臣秀吉の朝鮮出兵の時、大友氏が験を担ぐために作らせたのが始まりと言われています。 愛媛県 "牛鬼" 魔除けの霊獣の郷土玩具。 宇和島市の牛鬼まつりはいつか見に行きたい。 奈良県 "張子鹿" 見つけるのに凄く時間がかかった奈良の張子の鹿。 郷土玩具の中ではかなり繊細な作り。そりゃ見つからないわけだ。 青森県 "不倒だるま" 津軽のリンゴの木で作られています。 凛々しい表情。 詳細不明 鉄の牛 意味深な角度の鉄製の牛。日本の古物は調べてもわからないものも多数。 山形県 "笹野一刀彫 お鷹ぽっぽ" 民芸の中ではクラシックな笹野一刀彫。 日本人の技術って本当に凄いですよ。ぜひ実物を。 北海道 "ニポポ人形" アイヌの言葉で"小さな木の子供"を意味するニポポ。 網走刑務所の受刑者が手彫りで製作した物もあります。 農民美術 "木端人形" 郷土玩具とはまた少し違う農民美術の木彫り人形。 全長5cm程です。歴史も含めて魅力的な古物。 静岡県 "板子人形" 板子とは和船の底に敷く板のこと。 漁民を襲う海賊の船に火を放ち、焼けた船板で人形を作り霊を慰めたと言い伝えられています。 宮崎県 "うずら車" ...

空気

スタッフの石田です。 今週もPanorama Storeの商品紹介。 ひっそりと秋を始めております。 ので最近出した2着を紹介していきます。 83年に創立されたイタリアのデザイナーズブランド"MOSCHINO"。 そのディフュージョンラインとして生まれた"MOSCHINO Jeans"のGジャン。 80年代後半の1着。税込22000円です。 短くて丸っこい、この年代のヨーロッパらしいと言えるトラッカージャケット。 後見頃のヨークに刺繍。 モスキーノにしては大人しいデザインだな。そんな印象を確かに受けました。 でも僕にはこれがただ刺繍が施されたトラッカージャケットには思えない。 倉庫やトンネル、野外でダンスミュージックを流し、夜通し踊り狂う。 80年代後半のイギリス。 当時の政権による経済格差の犠牲になった若者たちの社会への反抗。 それがこの時代のカウンターカルチャー。レイブカルチャーです。 泥まみれの野外パーティーからクラブへと場所を移していったのが90年代頃。 今の僕らと同じように、 週末は洒落込んで、夜の街に繰り出していったのが容易に想像できる。 ポップで風刺的。ユニークで装飾的。 そんな"MOSCHINO"の洋服はこのムーブメントに欠かせないブランドでした。 だから僕にとって "MOSCHINO" はラグジュアリーブランドでありクラブウェア。 イギリスのアンダーグラウンドを通ってその空気を色濃く纏っている。 このブランドにしては控えめな、ただ刺繍が施されたデザインでも 僕にはこれがただ刺繍が施されたトラッカージャケットには思えないのです。 続いて、50年代頃のリブシャツ。税込41800円 ボコボコと凹凸のある生地。 グレーと白のボーダー地の上から縦に白のステッチング。 とても変わり種な上にオリジナリティのあるテキスタイルです。 時折、レーヨンなどでも見かけるリブ付きのシャツですが、 レーヨンに比べて、 良い意味で"50年代感"が少なくて、頭でっかちにならずに済みそう。 空気を含んでいるけど50年代の煌びやかさは弱い。 コットンの適度な硬さと素朴さがそうさせているのかな。 クラシックではあるけど、同時に自由も感じている1着です。 秋はジャケットとして、もう少し寒く...